デイ・ケアの園芸活動で育てているピーマンに、赤く色づいたものがみられました。「これは病気なの?」「パプリカになったの?」とご質問をいただくことがあるため、今回は、”なぜ色が変わるのか”を簡単にご紹介いたします。

クイズ:赤くなった理由はどれでしょう?
1.病気になった
2.パプリカに変化した
3.完熟して色づいた
正解:完熟すると赤くなります。
ピーマンは、もともと未熟なうちは緑色ですが、熟すにつれて赤く色づきます。これは自然な変化であり、病気ではありません。
完熟したピーマンには
- 甘みが増す
- ビタミンCやカロテンが増える
などの特徴があります。
食べられる?
食べられます。
ただし、完熟すると柔らかくなり、傷みやすくなるため、早めに調理するのがおススメです。
さらなる疑問:じゃあ、どうして、ピーマンは緑のまま食べるの?
ピーマンは完熟すると赤くなりますが、日本では、緑の段階で食べることが一般的です。
その理由は、
- 緑のピーマンは傷みにくく、流通に向いている
- 赤く完熟したものは柔らかいので、圧力や揺れなどで傷み、輸送中のロスが出やすい
- 上記2つの理由から、日本では、”緑の段階で美味しく食べられる品種”へと改良されてきた歴史がある
という点にあります。
つまり、緑のピーマンは、未熟ではあるのですが、「日本の食文化に合う、最適なタイミングで収穫されている」ということです。
ここでいう、日本の食文化に合うとは、炒め物や野菜炒めの食材としてのピーマンのあの固めの食感、ピーマンの肉詰めに必要とされる熱にも崩れにくい強さなど、日本の料理のレシピの中でその固さと、水っぽくならない性質が評価されているところをさしております。
そして、完熟ピーマンにはない、強い青臭さ、苦み、を緑ピーマンはもっていて、これは日本で”ピーマンらしさ”として定着しております。
最後に
デイ・ケアの畑でも、季節とともに、作物の表情が変わってきます。また、年によっても違いがありまして、今年は、ピーマンがまだ健在で頑張ってくれています。
今後も、成長の様子や、ちょっとした豆知識をお伝えしてまいります。
