運動しなきゃ、とは思っているけれど
運動した方がいい。それは、ほどんどの人が分かっています。
それでも、
- 何をすればいいのか分からない
- 続く気がしない
- きつそうで、始める気にならない
こう感じて、結局何もしない。
これは、意思が弱いからではありません。
単に、始め方が分かりにくいだけです。
このブログでは、「運動の正解」ではなく、体が動き出す考え方を整理します。
運動には2つの種類がある(+もう一つ大事なもの)

有酸素運動と無酸素運動の違い
運動は、大きく分けると、有酸素運動と無酸素運動があります。
●有酸素運動
酸素を使いながら、脂肪や糖をエネルギーに変える→長く続けられる(歩行、ジョギングなど)
●無酸素運動
短時間で大きな力を出す→パワーは強いが、長くは続かない(筋トレなど)
運動強度が上がると、運動は自然に切り替わる
重要なのは、この2つは完全に分かれていないという点です。
運動の強度が低ければ、”有酸素運動寄り”になり、強度が強くなれば、”無酸素運動寄り”になります。
歩いていて「ちょっと息が上がってきたな」
それは、体の中でスイッチが切り替わっています。
ストレッチは、とても大事(=もう一つ大事なもの)

ストレッチは有酸素運動や、無酸素運動とは、少し性質が異なります。
心拍数を大きく上げる運動ではありませんが、血流を促すという点では、有酸素運動に近い側面を持っています。しかしながら、遅筋や心肺機能の向上を目的とするウォーキングやジョギングとは、運動としての役割が異なります。
ストレッチは、血行促進、筋温上昇、関節可動域の維持・改善、自律神経への穏やかな刺激をもたらし、これが、健康の維持・増進に大きく貢献してくれます。
私は、ジョギング中につまずき、前転しそうになるほど大きく体が回転したことが何度かあります。本当に、顔面から着地しかねない状況で、しばし呆然とするほどの怖さです。
柔軟性の不足であることは明らかで、かつ、このようにストレッチの重要性を認識する経験を幾度かしているにもかかわらず、ジョギングは欠かさない一方で、ストレッチは怠り続けている現状があります。
このことから、私は、ストレッチを習慣化するのが、思っている以上に難しいと感じています。
ただ、人によって、向き不向きはあると思われ、私の場合は、ストレッチが難しく、逆にジョギングは比較的続けやすい。
もしかすると、ジョギングがどうしても続かない人や、ストレッチの方が取り組みやすい人もいるかもしれません。
なぜ「歩く」「走る」がこれほど有効なのか

筋肉の6~7割は下半身にある
人の筋肉量の約60~70%は下半身に集中しています。
つまり、
- 歩く
- 少し早く歩く
- 軽く走る
これだけで、体の大部分を使っているということです。
下半身を動かす=全身を使うこと
下半身を動かすと、
- 心臓・肺が働く
- 血流が増える
- 姿勢を保つ筋肉も動く
結果として、全身運動に近い状態になります。
だから、歩行やジョギングは「効率がいい運動」なのです。
筋トレは「ムキムキ」になるためではない

筋肉は”体を動かし始める装置”
筋トレというと、つらい、きつい、続かない、そんなイメージを持つ人も多いでしょう。
しかし、とても魅力的な効果が、筋トレにはあります。
筋肉があると、体を動かし始めるのが楽になります。特に、初動が、スッといけるようになります。
- 立ち上がる
- 歩き出す
- 階段を上る
この「最初の一歩」が軽くなるのです。この、「最初の一歩」を軽くする力は、生活のあらゆる場面で自然に発揮される力で、筋トレによって身についていきます。
最低限でいい筋トレメニュー

やるなら、これで十分です。
- 腹筋
- 背筋
- 腕立て伏せ
- ダンベル体操(ペットボトルでも可)
1回~3回など、回数は少なくて構いません。
**「余力を残して終わる」**のがコツです。
運動は「やる気」では続かない

運動が続かない理由を、「自分は意思が弱いからだ」と思っている人は多いです。
ですが、これは脳の構造上、ほぼ誤解です。
続かないのは意思が弱いからではない
人の脳には、役割の違う部位があります。
●前頭前野
意識的に考え、判断し、行動を選ぶ→いわゆる「意思の力」を使う場所
●大脳基底核
繰り返された行動を、感情を伴わない”習慣”として処理する場所
脳には「考える役」と「習慣を回す役」がある
前頭前野は、
- 「今日は運動しよう」と、自分を動かすことができる
- ただし、とても疲れやすく、持続力がない
という特徴があります。
一方で、大脳基底核は違います。
- 判断しない
- 感情もほぼ使わない
- ただ、決まった行動を回し続ける
歯磨きや、靴を履く動作を、いちいち気合を入れてやったりしていないのは、この大脳基底核のおかげです。
つまり、
- 運動を続けたいなら、前頭前野から、大脳基底核に仕事を移す必要がある
ということになります。
だから、腕立て伏せ1回でいい

この考え方を、とても分かりやすく説明しているのが、「小さな習慣」という本です。
この本では、
- 腕立て伏せは1回でいい
- 腹筋も1回でいい
- どんなに辛い日でも「それだけはやる」
ということが、提案されています。
理由は明白です。
前頭前野がくたばらないように、行動のハードルを極限まで下げるためです。
1回なら、「まあ、それくらいなら…」と、体が動きます。
そして、それを、毎日繰り返すことで、大脳基底核が「これは毎日やることだな」と認識し始めます。
1回ができたら、やめてもいい
ここも、重要です。
- 1回で終わってもいい
- 気分が乗れば、増やしてもいい
やらないより、1回やる方が圧倒的に勝ちです。そして、私の経験上、これだけで、自己肯定感が確実に上がります。
運動習慣は、気合や根性で作るものではありません。
- 脳の仕組みに、仕事を任せる。
それが、いちばん現実的な方法です。
高齢者・運動初心者が気を付けたいこと

同じ運動でも、
- 年齢
- 体力
- 運動習慣
によって、体への負荷は変わります。
大切なのは、自分の体の声を優先することです。
- 今日は軽めにする
- 疲れたらやめる
- 痛みが出たら中止する
これができる人ほど、運動は長く続きます。
体と相談しながら、徐々に慣らしていきましょう。
目安としての運動ガイド2023

参考として、厚生労働省の「運動ガイド2023」では、
成人:歩行などを1日60分
高齢者:歩行などを1日40分
といった、目安が示されています。
ただし、最初から達成する必要はありません。
この数字は、「ゴール」ではなく、方向を示す看板のようなものです。
今日からできる、たった一歩

今日、やることは一つだけです。
- 5分、外を歩く
- 腹筋を1回やる
それで十分です。
体は、動かした分だけ、きちんと応えてくれます。
まずは、少しだけ始めてみる。
それが、いちばん現実的な運動の始め方です。
失敗を前提に、習慣を設計する
習慣化というと、「続けること」が目標になりがちです。
ですが、現実はもう少し違います。
- 忙しくてできない日がある
- 疲れて何もしたくない日がある
- 分かっていても、やれないことがある
これは、異常ではありません。むしろ、普通です。
だからこそ、習慣は「成功前提」ではなく、失敗前提で設計したほうが、長く続きます。
行動は極小まで落とす
- 腕立て伏せ1回
- ストレッチ1か所
- 5分だけ歩く
これで十分です。
出来たら加点、できなくても減点はなし。
「ゼロに戻らない」ことが、最優先です。
向き不向きを前提にする

人によって
- 続けやすい運動
- どうしても続かない運動
は違います。
合わないものを無理に続けるより、続きやすいものを1つ残すほうが、結果的には体はよく動くようになります。
習慣は、「きっかけ」を決めるとうまくいく
習慣化がうまくいかない理由の一つに、**「いつやるかが曖昧」**という問題があります。
- 気分が乗ったらやる
- 時間が空いたらやる
これは、一見よさそうですが、実際には、ほとんどの場合、”行動が起きない”という結果になってしまいます。
そこで有効なのが、始めるきっかけを先に決めておく方法です。
行動ベースで始める方法

一つ目は、行動に紐づける方法です。
すでに毎日やっている行動の「後」に、新しい習慣をくっつけます。
例えば、
- 歯を磨いたら、ストレッチを1か所
- 風呂から出たら、腹筋を1回
- 靴を履いたら、5分歩く
ポイントは、考えなくていいことです。
「歯を磨いたらやる」
これだけで、判断が不要になります。
その結果、前頭前野の負担も軽減できます。
時間ベースで始める方法

もう一つは、時間で区切る方法です。
- 毎日15時になったら立ち上がる
- 21時になったらストレッチを1回
- 朝7時になったら外に出る
こちらも、やる内容は、極小で構いません。
重要なのは、時間が合図になるという点です。
どちらが正解かは、人によって違う
行動ベースと時間ベース、どちらが正しいということはありません。
- 生活リズムが安定している人→時間ベースが向いている
- 毎日の行動が決まっている人→行動ベースが向いている。
私の場合は、時間で決めるよりも、行動に紐づけたほうが続けやすいと感じています。
私は、朝起きて、すぐにジョギングを始め、ジョギングから帰ってきたら、玄関前を掃き掃除し、そのまま畑に水やりをする、という行動を毎日行っています。
このように、一つの行動のあとに、次の行動をつなげていく方が、私には合っているようです。
失敗しても、設計を変えればいい
もし、
- 時間で決めたけど忘れる
- 行動に紐づけたけど抜ける
そんなときは、自分に合っていないだけです。
意思が弱いわけではありません。
習慣は、「自分を変えるもの」ではなく、自分に合わせて作り直すものです。
習慣は、完璧を目指さないほうが定着する

毎日100点を取る必要はありません。
- 1点の日があってもいい
- 0点の日があってもいい
大切なのは、「やる人であり続ける」ことです。
やらないより、1回やる方が圧倒的に勝ちです。そして、自己肯定感が爆上がりします。(本当です)
今後も、健康に関する情報をお伝えしてまいります。
