落ち葉が、地面を覆い始めている

コラム

10月の下旬になると、空や気温の変化も顕著になってきますが、足元の様子もまた変わっています。

道、庭の端、植え込みの下。昨日まで土や舗装が見えていたところを、色とりどりの葉が薄く覆っています。ツンと寒い乾いた朝、澄んだ空気の中で、自然と目に入ってくることが多くなってきます。

朝晩の冷え込みや日暮れの早さだけではありません。足元に積もり始めた落ち葉からも、冬が近づいていることが分かります。

上を見なくても、下で分かる

落葉は、木の上、枝の合間で起きています。しかし、人がそれに気づくのは、地面に落ちたあとのことが多いです。

風が一通り吹いた翌朝、玄関先や通路に葉が集まって、数枚のときとは違う存在感を示すことがあります。落ち葉が増えるにつれて、土やコンクリートよりも、茶色や黄色の葉に目が向くようになります。

毎日同じ厚さ、同じ量ではありません。風の強い日は多く、静かな日はほとんど動かないこともあります。枚数を数えなくても、足元の色の雰囲気が変わったと感じることで、今まで目にしていなかった季節の変化を捉えることができます。

掃いても、また積もる

落ち葉が増えるとき、変化を見せるのは、大きな作業ではありません。

通路を歩くとき、さくさくと葉を踏む音が聞こえる。靴の裏に張り付いた湿った葉を指でつまみ、はがしてみる。玄関の前が気になり、掃いて整えようと思うようになる。

掃いても、翌日また積もっていることもあります。日々の日課とまではまだ至らずとも、この時期の落ち葉は、季節の移り変わりを身近なものにしてくれます。

掃いても、葉はそこで終わりません。やがて土に還っていきます。畑の土の上にも葉は落ちます。山の中でも、落ち葉は土の一部になっていきます。土の表面に葉が積もるのは、夏のあいだとは違う季節が、足元から顔を見せ始めている知らせです。

覆い始めを、先に見ておく

落ち葉が、地面を覆い始めてきた。

この一文が表す、秋の進んだ場面では、掃除が増えた手間を嘆いたり、急に散らかったように感じて夏を懐かしんだりすることもあります。

落ち葉が目立つようになったと先に見ておくと、掃除の対象としてだけでなく、季節の変化を知らせるものとしても捉えやすくなります。食欲の秋や読書の秋など、この時期らしい言葉はいくつもあります。

季節は、木々の色づきだけで切り替わるものではありません。いつも通る同じ道でも、地面を覆う落ち葉が、少しずつ変化を知らせてくれています。

まずは、今日、外を歩くことがあったら、空よりも足元に注意を向けてみてください。土や舗装が見えているか、もう落ち葉がどっさり積もっているのか。その変化を、自分で感じておけば十分です。

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